先週、ゴールデンウィークの最中の5月5日。
僕と長男坊は、柄にもなく、そして年甲斐もなく、ワクワクしながら、プレーヤーをミキサーに繋ぎ、ミキサーからパワードスピーカーへの出力を繋ぎ、その瞬間を待ちました。
まずは回転系。
プレーヤーのターンテーブルが回らなければ話にならないので、まずはマニュアルにして電源投入。果たして、、、回りました。18年ぶりの仕事とあって回転ムラはありましたが、ストロボチェックで修正できました。
次はピックアップ系。
レコードの溝に掘られた音源信号を拾うのは、信じられないほど小さなダイヤモンド針。この針が振動を拾いプレーヤーからアンプに送って増幅するのです。ということで、上左の画像Stuff Liveをターンテーブルに載せ、いよいよ回しました。回転が安定したところで、針をレコードのエッジに落とします。絞っていたボリュームを徐々に上げ、、、徐々に上げ、、、徐々に上げ、、、あれ?
音は聞こえています。シャカシャカと。針が振動している生音です。けれども、スピーカーからはほとんど聞こえない。予想どおり、原因はlineのゲインが超低いこと。そこで、ゲイン調整のできるジャックに繋ぎ直してみると、、、出ました。音が出ました。聴けました。
何と、18年ぶりにプレーヤーは音を出してくれたのでした。スティーブガットのタイトなドラム。リチャードティーのファンキーなピアノ、そしてそれに被さるギター、支えるベース。いいねぇ。
が、しかし、僕ら親子の至福の時間はあっという間に終わりました。
10分後、ターンテーブルがヘナヘナヘナと速度を落とし、回転が止まってしまったのでした。原因は不明。でも、突然回転トルクがなくなってしまったのでした。僕らは二人で苦笑い。この200枚に及ぶアナログ版をCD化するという計画も潰えてしまうのか…?
時間をおいてから何度か試してみましたが、やはり、ターンテーブルの回転は不安定で、すぐに止まります。全くモーターがダメだということでもなく、ピックアップ系は全く問題がなく、残る手段はオーバーホール。こりゃ買う以上にお金がかかるかなぁ?事実、USBでダイレクトにパソコン接続できるプレーヤーもこの春sonyから発売されていて、実勢価格は3万円弱。少し心が動いています。
その後、長男は少々あきらめ顔で仙台に帰り、我が家にはプレーヤーとレコードが残りました。それから3日後、悔しいので、仕事から帰ったあとターンテーブルを回しました。25年以上前に独りアパートで感動しながら聞いたelementsをもう一度聴きたい一心。願いが通じたのか、この日はターンテーブルは回り続けました。10分、20分、30分と…。
僕は、プレーヤーが壊れないことを願いながら、それでも可能な限りLPを聴きながら、vesterの5弦を持ち出しベースラインを合わせてみたり…。レコードから聴こえてくる若かりし頃のマーク・イーガンのベースは力強く、安定感抜群でした(写真:上右)。そして、普段はほとんど弾くことのないvesterの5弦もこれまで感じたことのなかった図太い低音を出してくれました。
僕は少し思いました。機材はいつでも新しく揃えられますが、使えるうちは大切に使わなきゃ。常に使うことを心がけなきゃと。
2軍の楽器(失礼!)であっても十分鳴ることを感じ、25年以上前のレトロなオーディオでも機嫌さえ良ければ素敵な暖かな音を聞かせてくれる。比較的、心にゆとりのあったゴールデンウィーク。すごく素敵なアナログなもの達との再会がありました。(了)
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